ExcelのSWITCH関数(スウィッチ)は、複数の値を検索して一致する値に対応する結果を表示することが出来ます。
IF関数やIFS関数と良く似た関数ですが、SWITCH関数を使うと金メダル、銀メダル、銅メダルの自動判定や、日付を曜日に自動変換することが可能です。
SWITCH関数は引数がイメージしやすいためIF関数の苦手な方や、IF関数やIFS関数など複数の条件に関する関数を良く利用される方はSWITCH関数も習得すると便利です。
今回はSWITCH関数の使い方を実例を用いて解説します。
SWITCH関数の構文
SWITCH関数は、複数の値を検索して一致する値に対応する結果を返し、 いずれにも一致しない場合は、任意指定の既定値が返されまる関数です。
図解で説明すると以下のようになります。
式で算出された値に応じて、いろいろな結果をアウトプットすることが出来ます。
SWITCH関数の使い方(メダル判定)
IF関数やIFS関数のと違いが分かりづらいと思いますので、SWITCH関数の使い方の使用例を今から4つ紹介します。
まずは1つ目の使い方を紹介します。下図はマラソン記録大会の結果です。
SWITCH関数を使って、順位に応じて”金メダル”、”銀メダル”、”銅メダル”を自動で算出すると以下のようになります。また、順位が4(位)以下の場合、つまり一致しない場合は、引数:[規定または値4]に”-”を入力しています。
=SWITCH(C4,1,"金メダル",2,"銀メダル",3,"銅メダル","-")
図解で表すと下記となります。
IF関数よりシンプルで分かりやすく感じるかと思います。
SWITCH関数の使い方(RANK関数を使ったメダル判定)
さきほどの使用例1は式が「C4」とシンプルな事例でした。
次の使用例は、砲丸投げの記録表で、SWITCH関数の中にRANK関数を用いて”金メダル”、”銀メダル”、”銅メダル”を判定する場合です。
=SWITCH(RANK(C4,$C$4:$C$8),1,"金メダル",2,"銀メダル",3,"銅メダル","-")
図解で表すと下記となります。
SWITCH関数の使い方(資産区分の判定)
3つ目の使用例の紹介として、固定資産リスト表で、SWITCH関数の中にLEFT関数を用いて資産番号の頭文字から”建物”、”設備”、”治具”を判定する場合です。
LEFT関数は、文字列の左側から指定した文字数を取り出す関数です。
=SWITCH(LEFT(B4,1),"A","建物","B","設備","C","治具","-")
図解で表すと下記となります。
SWITCH関数の使い方(使用例4)
4つ目の使用例の紹介として、日付に曜日を自動で入力するため、SWITCH関数の中にWEEKDAY関数を用いて曜日を判定する場合です。
WEEKDAY関数は、日付から曜日に合わせた数字(「曜日番号」)を返す関数です。
=SWITCH(WEEKDAY(B4),1,"日曜日",2,"月曜日",3,"火曜日",4,"水曜日",5,"木曜日",6,"金曜日",7,"土曜日")
図解で表すと下記となります。
IFS関数との違い
ここまで4つのSWITCH関数の使用例を紹介しましたが、IF関数との違いについて説明します。違いは下の図解を見ていただければ一目瞭然かと思います。
下に貼り付けた上側の図がIF関数、下側の図がSWITCH関数です。
2つの違いは、IF関数は条件の合う合わないで返す値を判定しているのに対して、SWITCH関数は式で算出した値によって返す値を判定していることです。
そのため、先ほどの事例で紹介したように、SWITCH関数の中の式は、「C4」や「RANK(C4,$C$4:$C$8)」や「LEFT(B4,1)」や「WEEKDAY(B4)」など、特定の値が算出できる式が利用出来ます。
👇IF関数の図解です。クリックすると拡大します。
👇SWITCH関数の図解です。クリックすると拡大します。