【Excel】関数で『ノットイコール』を使って『〇〇以外』を利用する方法。実例図解付き

エクセルの関数で『ノットイコール』を使って『〇〇以外』を利用する方法

Excel(エクセル)では多くの関数を利用することができますが、関数で「AとBが等しくなければ(ノットイコール)」という条件を使うことがあります。

今回は、エクセルの関数で「AとBが等しくなければ」「〇〇以外」の条件を設定することが出来る「ノットイコール」の使い方を紹介します。

後半の見出しでは、「IF関数」「IFS関数」「COUNTIF(S)関数」「SUMIF(S)関数」「条件付き書式」での使い方の実例を紹介します。

ノットイコールの記号

ノットイコール」とは「等しくない」ことを表す記号です。

数学では記号『≠』で表しますが、エクセルでは<>で表します。

このノットイコールを表す記号<>を使って、「AとBが等しくなければ」「〇〇以外」などの条件を関数で設定することが出来ます。

イコールが記号「=」で表すのに対して、「<>」は扱いづらく感じるかと思いますが、使っていると自然と利用出来るようになってきます。

IF関数でノットイコールを利用

ノットイコール「<>」を関数に組み合わせる事例はたくさんあります。

まず、この見出しでは『IF関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

下の図では、セルに”D”以外が入力されてるセルには”〇”を、”D”が入力されているセルには”×”を判定するために、以下のIF関数が挿入されています。

=IF(B3<>"D","〇","×")

IF関数で「<>」を利用
IF関数で「<>」を利用

”D”以外のセルであれば”〇”、それ以外であれば、”×”という条件をIF関数の引数に設定して利用しています。

IFS関数でノットイコールを利用

続いて『IFS関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

IF関数の『IF』と複数の『S』の単語のとおり、IFS関数は、1つまたは複数の条件が満たされているかどうかを判定し、最初に条件を満たす場合の値を返します。

IFS関数の構文は以下です。引数「論理式」と引数「真の場合(返す値)」を1セットとして、計127セットの複数条件を設定できます。

=IFS(論理式1, 真の場合1, 論理式2, 真の場合2,論理式3, 真の場合3, ..., ,論理式127, 真の場合127)

下の図では、B列からD列に『名字候補リスト』が入力されています。このリストから一番左に入力されているセルをE列に表示するために、以下のようにIFS関数と「<>」を組み合わせて利用します。「<>””」で空白以外という設定が可能です。

=IFS(B3<>"",B3,C3<>"",C3,D3<>"",D3)

IFS関数で「<>」を利用
IFS関数で「<>」を利用

IFS関数の第1条件で、B列のセルが空白以外であればB列のセルの値をそのまま表示する条件を設定しています。第2条件で、C列が空白以外であれば、C列のセルの値をそのまま表示する条件を設定しています。第3条件で、D列が空白以外であれば、D列のセルの値をそのまま表示する条件を設定しています。

この『IFS関数で「<>」を利用』して、スペースがない氏名を『姓』と『名』に分ける方法を、以下のリンク記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

COUNTIF関数でノットイコールを利用

続いて『COUNTIF関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

COUNTIF関数(カウントイフ)とは、「COUNT」と「IF」という英単語が入っているとおり、検索条件に一致するセルの数をカウントしてくれる関数のことです。

COUNTIF関数の構文は下のとおりで、2つの引数を指定する必要があります。

=COUNTIF(範囲、検索条件)

下の図では、D4セルにCOUNTIF関数が挿入されています。「<>」を以下のように引数に設定することで、空白セル以外の数をカウントすることが出来ます。

=COUNTIF($B$3:$B$8,"<>")

COUNTIF関数で「<>」を利用
COUNTIF関数で「<>」を利用

もう一つの実例を紹介します。「<>」とワイルドカード『*』を使って、以下のように引数に設定することで、”文字の先頭が高校生以外”のセル数をカウントすることが出来ます。

=COUNTIF(B3:B8,"<>高校生*")

COUNTIF関数で「<>」を利用(部分一致)
COUNTIF関数で「<>」を利用(部分一致)

関数の引数に”*”や””などのワイルドカードを使うと部分一致で検索することが可能です。以下の記事で使い方を紹介していますので、参考にしてみてください。

COUNTIFS関数でノットイコールを利用

COUNTIFS関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

COUNTIFS関数(カウントイフス)とは、「COUNT」と「IF」と複数の「S」という英単語が入っているとおり、複数の検索条件に一致するセルの数をカウントしてくれる関数です。

COUNTIF関数の構文は下のとおりで、2つの引数を指定する必要があります。

=COUNTIFS(範囲1,検索条件1,範囲2,検索条件2,範囲3,検索条件3,・・・・

下の図では、E3セルにCOUNTIFS関数が挿入されています。「<>」を以下のように引数に設定することで、会員が”-”にもかかわらず、性別が誤入力されているセル数をカウントすることが出来ます。

=COUNTIFS(B3:B9,"-",C3:C9,"<>")

COUNTIFS関数で「<>」を利用
COUNTIFS関数で「<>」を利用

もう一つの実例を紹介します。「<>」とワイルドカード『*』を使って、以下のように引数に設定することで、”高校生以外の会員で、かつ男のセル数”をカウントすることが出来ます。

=COUNTIFS(B3:B8,"<>高校生*",C3:C8,"男")

COUNTIFS関数で「<>」を利用(部分一致)
COUNTIFS関数で「<>」を利用(部分一致)

COUNTIFS関数の使い方を以下の記事で紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

SUMIF関数でノットイコールを利用

SUMIF関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

SUMIF関数は、条件を指定して数値を合計したいときに使う定番の関数です。 特定の文字や数値範囲指定部分一致 など、さまざまな条件を指定して数値を合計出来ます。

SUMIF関数の構文は、範囲、検索条件、合計範囲の3つで構成されています。

[範囲]と[検索条件]によって絞り込まれた[合計範囲]の中のセルの合計がアウトプットされます。

=SUMIF( 範囲、検索条件、合計範囲)

下の図では、C10セルにSUMIF関数が挿入されています。「<>」を以下のように引数に設定することで、分類が”C”以外の1月数量を合計することが出来ます。

=SUMIF(B3:B8,"<>C",C3:C8)

SUMIF関数で「<>」を利用
SUMIF関数で「<>」を利用

SUMIF関数の使い方を以下の記事で紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

SUMIFS関数でノットイコールを利用

SUMIFS関数で「<>」を利用』する実例を紹介します。

SUMIF関数に複数の「Sが付いていることからも分かるとおり、SUMIF関数との違いは複数(最大127個)の集計する条件を設定できる点です。

=SUMIFS(合計範囲、条件範囲1、条件1 、条件範囲2、条件2 ・・・ )

下の図では、E12セルにSUMIFS関数が挿入されています。「<>」を以下のように引数に設定することで、分類が”C製品以外”の”南区”の数量を合計することが出来ます。

=SUMIFS(E3:E10,C3:C10,"<>C製品",D3:D10,"南区")

SUMIFS関数で「<>」を利用
SUMIFS関数で「<>」を利用

条件付き書式設定で利用

『条件付き書式』機能で『<>』を利用することも出来ます。

C3~C9セルを選択し、「ホーム」タブ⇒「条件付き書式」⇒「新しいルール」を選択し、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」で、「=$C3<>"〇"」と書式設定することで、”○”と入力されているセル以外をグレーに塗りつぶすことも出来ます。

『条件付き書式』機能で『<>』を利用
『条件付き書式』機能で『<>』を利用

『条件付き書式』機能の使い方は以下の記事で紹介していますので、詳しい設定方法はリンクから参考にしてください。