【エクセル】文字や数値の位置が微妙にずれる?右揃えや中央に正確に合わせる方法を解説

エクセルの文字や数値の位置を合わせる

Excel(エクセル)で作成した表の見栄えを良くするために、数値や文字の位置を揃えたい時があります。

そんな時、なぜか下の図ように、数値や文字の位置が微妙にずれて、モヤモヤしたことは無いですか?

数値

数値を「左揃え」や「中央揃え」や「右揃え」で配置調整しても、数値の開始位置や末尾が一致しない。

セルの数値の位置が揃わずズレてしまう
セルの数値の位置が揃わずズレてしまう

文字

文字を「左揃え」や「右揃え」で配置調整しても、文字の開始位置や末尾が一致しない。

セルの文字の位置が揃わずズレてしまう
セルの文字の位置が揃わずズレてしまう

このように、位置ズレが発生してしまうのは、バグではなく、明確な理由があります。

今回は、このように文字や数値の位置が微妙にずれてしまう原因と解決策について解説します。

文字や数値の位置が微妙にずれる原因は?

セルの位置ズレのイメージ図

エクセル(Excel)で文字や数値の位置がずれる原因は、下の3つの原因が考えられます。

  • セルの書式(表示形式)が統一されていない
  • セルの末尾にスペース(空白)が混在している
  • フォントサイズが異なる
  • セルにインデントが利用されている

特に、①の「セルの書式(表示形式)が統一されていない」については、理由が分からず、気づかない人も多いかと思います。

今回は、この4つの原因と対策について①⇒➁⇒③⇒④の順番で解説します。

位置がずれる1つ目の原因と解決策(セルの書式) 

1つ目の原因、「セルの書式(表示形式)が統一されていない」について紹介します。

セルの書式(表示形式)とは、セルに入力されたデータをどのように表示(通貨?日付?時刻?)するかについて、セル一つずつに対して設定されている書式(ルール)のことです。

セルの書式(表示形式)が異なると、文字や数値の位置がずれる原因となります。

セルの書式(表示形式)を確認する方法

それでは、セルの書式(表示形式)を確認する方法を紹介します。

下の図のように、確認したいセルを選択した状態で右クリックし、右クリックメニューの中から「セルの書式設定」を選択します。

セルの書式設定を確認する手順①
セルの書式設定を確認する手順①

そうすると、「セルの書式設定」画面の「表示形式」タブが表示されます。

背景色が青色の表示形式が、現在選択されているセルの表示形式です。

例えば、下の画面の例では、B2セルは「標準」というエクセルのデフォルトで設定されている一般的な表示形式となっています。

セルの書式設定を確認する手順➁
セルの書式設定を確認する手順➁

一つのセルであれば、先ほどの手順でセルの書式(表示形式)を確認することが出来ますが、複数のセルを一括で確認する時は注意が必要です。

複数のセルを選択してから先ほどの手順でセルの書式を確認してみます。

そうすると、下のように、すべてのセルが同じ表示形式であれば、表示形式は青色の背景色で表示されます。

すべてのセルの書式が同じ場合
すべてのセルの書式が同じ場合

しかし、異なるセルの書式(表示形式)が混在している場合は、青色の背景色は表示されません

複数のセルの書式(表示形式)を確認する時の注意点
複数のセルの書式(表示形式)を確認する時の注意点

原因:セルの書式によって文字の位置が異なる

セルの書式の確認方法は、上で紹介したとおりです。

続いて、セルの書式ごとに文字の位置がどうなるか紹介します。

「セルの書式(表示形式)」毎に、「文字」という文字を右揃えで入力した場合、どうなるでしょうか。

「セルの書式(表示形式)」毎に、同じ文字を右揃えで入力
「セルの書式(表示形式)」毎に、同じ文字を右揃えで入力

結果は、上の図のように、表示形式が「会計」のセルだけ、文字がやや左にずれていることが分かります。

次に、同様の方法で、「セルの書式(表示形式)」毎に、同じ数値「555」を右揃えで入力した場合、どうなるでしょうか。

「セルの書式(表示形式)」毎に、同じ数値を右揃えで入力
「セルの書式(表示形式)」毎に、同じ数値を右揃えで入力

結果は、表示形式が「数値」「会計」「分数」「その他(全角)のセルの位置がずれていることが分かります。

下の拡大画像を見ていただければ、位置がズレていることは一目瞭然です。

セルの数値の位置ずれ(アップ)
セルの数値の位置ずれ(アップ)

このように、セルの書式(表示形式)がセル毎にバラバラだと、位置ずれの原因となってしまいます。

中央揃えや左揃えでも同様に位置がずれる場合は、このようにセルの書式(表示形式)が異なることを疑ってください。

解決策:セルの書式を簡単に修正する方法

それでは、セルの書式が原因で発生する位置ズレを修正する方法を紹介します。

まず、位置のズレを修正したいセルを選択してから右クリックし(図①)、右クリックメニューの中から「セルの書式設定」を選択します(図➁)。

文字ずれを修正する手順(①)

位置ズレが発生しているセルが多かったり、正確に特定できていない場合は、全てのセルを選択して実施してもOKです。

「セルの書式設定」画面が表示されますので、Excelのデフォルトの表示形式である「標準」を選択して(図③)、「OK」で画面を閉じます。

文字ずれを修正する手順(➁)
文字ずれを修正する手順(➁)

そうすると、下のように、右揃えした全てのセルの文字の位置が正確に一致しました。

文字ずれを修正する手順(③)
文字ずれを修正する手順(③)

数値だけでなく、文字の位置ずれの修正も、同様の手順で修正することが可能です。

位置がずれる2つ目の原因と解決策(空白スペース)

文字や数値の位置がずれる2つ目の原因は、文字や数値の末尾に半角や全角のスペース(空白)が含まれていることです。

原因:スペースが文字の末尾に含まれる

文字の末尾に、スペースが含まれていると、位置がずれる原因となります。

下の表のC5セルとD3セルは、周りのセルと位置がずれていることが分かります。

C5セルには半角スペースが、D3セルには全角スペースが、数値の末尾に挿入されています。

文字がズレる原因が「スペース」
文字がズレる原因が「スペース」

もちろん、セルの書式はすべて「標準」で統一しているので、セルの書式による位置ずれではありません。

解決策:スペースを一括で削除する

スペースが原因で位置ずれが発生している可能性が高い場合は、スペースを一括で削除しましょう。

まず、半角や全角のスペースが含まれている可能性があるセル範囲を選択します。

次に、「Ctrl」キーを押しながら「H」キーを押して、「検索と置換」画面を表示させます。

「Ctrl+H」キーで「検索と置換」画面を表示
「Ctrl+H」キーで「検索と置換」画面を表示

検索する文字列に「 (半角スペース)」を入力し(図➁)、置換後の文字列には何も入力しないまま(図③)、「すべて置換」をクリックします(図④)。

検索する文字列に「半角スペース」
検索する文字列に「半角スペース」

検索する文字列は、「半角と全角を区別する」にチェックを入れていないので、全角スペースを入力してもOKです。

そうすると、下の図のように2つのセルの文字の位置ずれが一度に修正されました。

半角スペースや全角スペースが削除
半角スペースや全角スペースが削除

位置がずれる3つ目の原因と解決策(フォントサイズが異なる)

フォントサイズが異なると、文字の位置がズレているように見える場合があります。

原因:フォントサイズが異なる

フォントサイズが異なる各セルに、同じ数値「115」を右揃えで入力しています。

そうすると、フォントサイズが大きい数値は、ほんのわずかですが、左側に少しずれているように見えませんか?

フォントサイズ別の数値の位置
フォントサイズ別の数値の位置

今回は末尾が「5」の例で紹介しましたが、別の数値の場合は、また見え方が異なります。

このように、フォントサイズが異なることで、位置が少しずれているように感じる場合があります。

解決策:フォントサイズを統一する

文字のサイズが異なる場合は、フォントサイズを合わせましょう。

フォントサイズを統一する
フォントサイズを統一する

位置がずれる4つ目の原因と解決策(インデントを設定)

エクセルの「インデント」という機能を使えば、スペースを入力しなくても、対象のセルを字上げしたり、字下げすることができます。

この機能が一部のセルにだけ利用されていると、文字の位置がずれているように勘違いしてしまう場合があります。

原因:インデントが設定されている

「インデント」の字下げや字上げが、どういった機能か具体的に紹介します。

まず、字下げしたいセルを選択します。

字下げしたいセルを選択
字下げしたいセルを選択

「セルの書式設定」画面の「配置」タブが開かれます。

次に、「ホーム」タブの「配置」グループの右下にある「配置の設定」ボタンをクリックします。

「ホーム」タブの「配置の設定」ボタンをクリック
「ホーム」タブの「配置の設定」ボタンをクリック

「セルの書式設定」画面の「配置」タブが開かれます。

文字の横位置は「左詰め(インデント)」に変更し、「インデント」を「1」を選択します。

「左詰め(インデント)」を設定
「左詰め(インデント)」を設定

そうすると、スペースを使わなくても、見た目上の1文字分の空白が挿入されます。

エクセルで1文字分の字下げが完了
1文字分の字下げが完了

「セルの書式設定」画面で、文字の横位置を「右詰め(インデント)」に変更し、「インデント」を「1」を選択すると字上げすることが出来ます。

「右詰め(インデント)」を設定
「右詰め(インデント)」を設定

そうすると、見た目上の1文字分の空白が挿入され、字上げすることが出来ます。

1文字分の字上げが完了
1文字分の字上げが完了

このように、「インデント」を設定すると、見た目上にだけスペースを挿入して、文字の位置を変えることが出来ます。

インデントは文字の位置を調整することができる便利な機能です。

しかし、意図せず間違ってインデントを設定してしまった場合は、文字の位置がずれていると勘違いしてしまうこともあります。

インデント機能について、詳しい機能を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

解決策:インデントを解除する

インデントの影響で、文字の位置が崩れている場合は、インデントを解除しましょう。

「セルの書式設定」画面で、「インデント」を「0」に変更すると、字下げや字上げを解除することができます。

インデントを解除して文字の位置を合わせる
インデントを解除して文字の位置を合わせる

表の見栄えが悪くならないために

今回は文字や数値の位置が微妙にずれてしまう原因と対策について解説しました。プレゼンテーションに使う表などは、見栄えを気にする方も多いかと思いますので、ぜひこの方法を試してみてください。