【ビッグモーター】オリックスに経営支援を打診。買い手に生じるメリットとデメリットとは?

ビッグモーター(BIGMOTOR)は、保険金不正請求などの数々の不祥事により、経営危機に陥っています。

その状況を打破するため、ビッグモーターは取引銀行を介して、オリックス株式会社支援を打診していることが分かりました。

M&Aを専門とするコンサル会社「デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー」がビッグモーターの再生計画に携わっているので、支援とはM&Aを計画していると推測されます。

オリックスは、自動車リースやレンタカーの事業を行っているので、ビッグモーターが持つ土地や建屋、車両などの資産や全国に張り巡らされた店舗網に関心を示しているようです。

しかし、これだけ国民からの信頼を完全に失い、敬遠されている企業を買収して、オリックスにメリットはあるのでしょうか。

特に、ビッグモーターの創業者である前社長:兼重宏行氏がビッグモーターの株式100%を保有している状況なので、買収することでオリックスのブランドイメージも損なわれる恐れがあります。

オリックスが買収に手を挙げるかどうかは不明ですが、オリックスがビッグモーターを買収するメリットデメリットについて紹介します。

ビッグモーターは経営危機で『M&A』を検討中

ビッグモーターは、保険金不正請求や街路樹除草剤散布問題をきっかけに、客数が激減し、資金繰りに苦しむなど経営危機に立たされています。

そのため、会社存続のため『身売り先』を選定しています。

「会社の身売り」とは会社の事業や営業権などを含む会社を親族や会社の従業員などに事業承継できず、第三者に売却することを言います。

会社の身売りは、M&A(エムアンドエー)と同じ意味合いです。

ビッグモーターは、10月末をめどにM&Aにより支援してくれる企業を探しています。

M&Aは、Merger(合併)and Acquisitions(買収)の略で、会社あるいは経営権を取得することを意味します。

M&Aの4つの区分
引用元:https://ma-succeed.jp/content/knowledge/post-1598

ビッグモーターが計画しているM&Aが、「吸収合併」なのか「事業譲渡」「株式譲渡」なのかは示されていませんが、法人格を残さない「吸収合併」を望んでいる可能性が高いです。

ビッグモーターはオリックスに支援を打診

オリックス自動車のロゴ
オリックス自動車のロゴ

ビッグモーターは、再建を支援してくれる企業を2023年10月末を目途に絞り込みたいと考えています。

そんな中、ビッグモーターは、取引銀行を介して、オリックス株式会社に支援を打診していることが分かりました。

オリックスはオリックス自動車㈱を子会社にもっており、自動車リース中古車販売、乗用レンタカーなどの自動車関連事業を行っています。

オリックスの取引実績
引用元:https://www.orix.co.jp/auto/company/data/

オリックスは、ビッグモーターの持っている車や土地、店舗、整備工場に興味を示している可能性があります。

今のビッグモーターなら安く買収できるだろうし、手を出すか悩んでいるかもね。

オリックスがビッグモーターを買収する条件

ただし、オリックスがビッグモーター買収する場合は、3つの条件を提示する可能性が高いです。

1つ目は、ビッグモーターの兼重宏行前社長と前副社長の兼重宏一氏の創業家2名を排除することです。

ビッグモーターの株式は兼重宏行氏が取締役を務めるビッグアセットという資産管理会社が100%保有しています。

ビッグモーターとビッグアセットの関係
ビッグモーターとビッグアセットの関係

兼重親子は辞任はしたものの、いまだ大株主としてビッグモーターの経営権・支配権を保有しています。

そのため、買収後の再建計画に対して、オリックスの経営方針と真っ向からぶつかってしまうリスクがあります。

2つ目は、ビッグモーターの和泉伸二社長や副社長や石橋光国副社長などの経営陣を刷新することです。

ビッグモーターの経営陣は、過去の不祥事を把握や指示していた可能性があります。

また、経営体質を抜本的に見直す必要がある中で、ビッグモーター経営陣がポストに残っていると、また不祥事が起きないともかぎりません。

ビッグモーター 和泉伸二社長と副社長と石橋光国副社長
ビッグモーター 和泉伸二社長と副社長と石橋光国副社長
引用元:https://www.47news.jp/9638941.html

3つ目は、ビッグモーターの社名や、ロゴ、看板をすべて変更することです。

ビッグモーターという名前は、創業家や不正を連想させるため、オリックスにとっては手放したい名前でしょう。

ビッグモーターの看板
ビッグモーターの看板

買収の条件

1.創業家で株主の兼重宏行氏、兼重宏一氏を排除する

2.ビッグモーターの現経営陣を刷新する

3.ビッグモーターの社名を変更する

オリックスにとってビッグモーター経営陣は負の遺産だから、絶対に排除したいだろうね。

オリックス株式会社ってどんな会社?

「オリックス」と聞くと、プロ野球チームの「オリックスバッファローズ」が一番に思い浮かぶかもしれません。

オリックス(株)は、1964年にリース会社として誕生した企業で、現在は不動産や銀行など多角的に事業を行っています。

また、オリックスはM&Aを積極的に行ってきた会社でもあります。

最近のオリックスのM&A

・1998年4月  山一信託銀行を買収

・2005年12月 調布自動車学校を買収

・2010年5月  マネックス証券とオリックス証券が合併

・2023年1月  株式譲渡契約を結んでいたDHCの子会社化が完了

国内に約40社の子会社があり、その中に自動車リースを取り扱っているオリックス自動車株式会社があります。

拠点数は、リース営業事業所数 57ヶ所、レンタカー拠点数 956ヶ所、カーシェアリングステーション数 1,633ヶ所と全国に幅広く展開しています。

「ORIX U-car」店舗の画像
「ORIX U-car」店舗の画像

カーリースのランキングでは全国2位の会社だよ。

リンク先:「ORIX U-car」ホームページ
https://www.orixcar.jp/

オリックスがビッグモーターを買収する場合

オリックスがビッグモーターを買収する場合、会社を拡大することはできますが、オリックスにとってはリスクも生じます。

売り手であるビッグモーターにとっては救済となりますが、買い手であるオリックス側のメリットデメリットを紹介します。

買収するメリット

ビッグモーター本社がある多摩の店舗
ビッグモーター本社がある多摩の店舗

オリックス側のメリットは、ビッグモーターの以下の資産や中古車売買のノウハウが手に入り、さらにオリックスグループにシナジー効果が生まれることです。

買収のメリット

・土地と店舗(約260店舗)

・中古車数万台

・投資不動産

・全国に張り巡らされた店舗網

・自動車修理工場

・中古車売買に関するノウハウ

また、オリックス自動車の本社は東京都港区で、ビッグモーターの本社は東京都多摩市と近く、業務上連携しやすい環境となります。

また買収することで最も大切なのは、シナジー効果があるかどうかということです。

シナジー効果とは、相乗効果のことです。

2つの企業が合体することで、単純に2の力になるのではなく、2以上の力になることが大切です。

ビッグモーターの資産を買収するだけでなく、無駄な経費や人件費を抑制できたり、新たなサービスを創出することができるようになることが重要です。

買収するデメリット

逆に、買収することでオリックスにデメリットが生じる場合もあります。

ビッグモーターの負のイメージにより、オリックスのブランド力や企業イメージまでダウンしてしまう可能性があります。

また、買収後にビッグモーターの不祥事がさらに発覚する恐れもあります。

買収のデメリット

・買収するための資金が必要

・オリックスにビッグモーターの悪い企業イメージがつく

・ブランド力の低下により、客足が減少

・買収後にビッグモーターの不祥事がさらに発覚する

ビッグモーターは膿をすべて出し切ったとは思えないよね。

まとめ

今回は、ビッグモーターがオリックスに支援を打診している件について紹介しました。

ビッグモーターが他の企業にも支援を求めているかもしれませんが、他の企業については報道されていませんので、今のところオリックスが買収する企業としては可能性が一番高いのかもしれません。